前に紹介した「ベースステーション奥の掲示板」のプロップス紹介 第一弾です。
今回はこの「地底クルーのデイリータスク割り当て表」の内容を解説していきます。
「地底クルーのデイリータスク」、つまり地底クルーが毎日こなす仕事内容が書かれています。
筆記体というだけでも読むのは手間なのに、さらにこの表が羊皮紙っぽい素材に書かれているせいなのか、文字がめちゃくちゃ見づらくて本当に和訳に苦労しました…。
地底クルーのデイリータスク割り当て表(和訳)
とりあえずなんとか和訳したものを以下に記します。
「担当クルー」の列は解読が困難な部分が多く、そこはクエスチョンマーク「?」を入れています。
(後で解説していくので、この表自体はパパッと読み飛ばしてもらっても構いません。)
作業場所 | タスク内容 | 担当クルー |
---|---|---|
マグマサンクタム | ポンプなどの整備 | Behan Erikson Lagerkvist |
マグマサンクタム | 火山活動の監視 | Benavente |
風のトンネル | 相対風速の計測 | Pasternak Shankar |
風のトンネル | 火山活動の監視 | Carino Hölldobler |
発光生物のトンネル | 生物の標本採取 | Hofstadter Volmans |
発光生物のトンネル | 火山活動の監視 | ? |
ささやきの回廊 | 「whispering effect(ささやき効果)」を研究するために標本を採取 | Ferina Koopmans |
ささやきの回廊 | 火山活動の監視 | ? |
テラベーター | リフト操作 | Connell Pirelli |
テラベーター | 差動滑車装置 | Andrie ? |
テラベーター | 蒸気調速機 | Bocca |
テラベーター | 「地熱蒸気を抽出するための拡散装置」の操作 | Jimenez Synder |
水晶の洞窟 | 水晶のサンプル採取 | John Paz Sholokhov |
水晶の洞窟 | 火山活動の監視 | Lagerlöf |
マグマサンクタム | 酸素ふいごAの操作 | シフト1: Fenian Lorre シフト2: Lam Praise |
ベースステーション | 酸素ふいごBの操作 | シフト1: Hauptmann シフト2: ? Hemel |
キノコの小洞窟 | 標本採取 | ? Rabindranath |
キノコの小洞窟 | 火山活動の監視 | Malamud Herzog |
黒曜石の滝 | 黒曜石の物質構造を調べるためにサンプルを採取 | Hijos Gjellerup |
黒曜石の滝 | 火山活動の監視 | Sienkiewicz |
地熱貯蔵庫 | 物質構造を調べるためにサンプルを採取する | Soderblom Vogin |
地熱貯蔵庫 | 火山活動の監視 | Hofstadter Baldassare |
火の湖 | サンプルの採取と、 火の大きさの計測? | Blixen Ebert |
火の湖 | 火山活動の監視 | Spitteler Wouk |
キノコの森 | キノコの標本採取 | Hammarskjold |
キノコの森 | 火山活動の監視 | Hamsun |
キノコの森 | 鋼板印画を作成 | Micolash |
キノコの森 | キノコの解剖 | Fisch |
軽石の橋 | ドリルマシンの操作 | Echegaray ? |
軽石の橋 | 物質構造を調べるために軽石のサンプルを採取 | Tinbergen ? |
軽石の橋 | 火山活動の監視 | Shah ? |
地上 | ドリルマシンのモーターの方向調整 | Algen Chechen |
大聖堂 | ・構造を調べるためにサンプルを採取する ・高さを測る | ? |
大聖堂 | 火山活動の監視 | Borges Pishker |
大聖堂 | 鋼板印画を作成 | Amis Collins |
聞き覚えのある地底洞窟がたくさん出てきましたね!
各地底洞窟についてはこちらの記事をご覧ください。
このタスク表、センターオブジアースのあらゆるプロップスたちと繋がっていて、読んでいてめっちゃ面白かったです!
他のプロップスを把握していることで、このタスク表の全貌もより深く理解できると思います。
とりあえず解説していきましょう。
火山活動の監視タスク
お気づきの方も多いかもしれませんが、ほぼ全ての洞窟に共通しているタスクがありますね。
「火山活動の監視」タスクです。
各洞窟には必ずクルーが配置されていて、火山活動の様子を監視しているようです。
彼らはその様子を逐一、ベースステーションにある「コミュニケーションセンター」へと報告します。
ここで無線を聞いていると、各洞窟の火山活動の様子が聞けて楽しいですよ。
実は風のトンネルの監視クルーが頻りに「火山活動がやばいので出発は止めさせてください!」と言っているのですが、なぜかここに座っているはずのクルーがいないので、彼の叫びは全無視されて、我々は出発してしまうわけですね。
ちょっと気になるのは、タスク表を見てみてもコミュニケーションセンターの監視役っぽい項目がどこにも見当たらないことですね。
もしかしてコミュニケーションセンター専門のタスクはなくて、他のタスクとの兼業なのでしょうか!?
それならあそこに人が居ないのも納得ですが、それは監視クルーたちが余りにも可哀想。
クルーたちの名前が大量に判明!
ちょっと読めない部分も多いのですが、今まで謎に包まれていたクルーたちの名前がこんなに大量に判明しました!!
他のプロップスには、ネモクルーの名前って全然書かれていなかったんですよね。
名前を見た感じだと、スウェーデン人、インド人、ドイツ人、アメリカ人などなど、本当に多国籍なことが伺えます。
小説『海底二万里』では、ノーチラス号の乗組員が多国籍であることが語られていましたが、しっかりとそれが再現されています。
風のトンネルの風速
風のトンネルに「風速の測定」というタスクがあるようですね。
マグマサンクタムに飾られている風のトンネルの絵には「風速は時速119kmを超える」という記述がありましたが、このタスクによって測っていたんですね。
発光生物の標本
発光生物のトンネルには「生物の標本採取」という項目がありますが、これはこのトンネルに生息する発光生物のことですね。
発光生物の標本はマグマサンクタムで見ることができます。
酸素ふいご(酸素送風機)の操作
酸素ふいご(酸素送風機)は、酸素を押し出して洞窟内へ酸素を提供するための装置です。
これがないと我々は窒息してしまいます。
このタスク表によると、ふいごは2つあり、ふいごAがマグマサンクタムに、ふいごBがベースステーションにあるようですね。
確かにベースステーションには大きなふいごがあったので、これが酸素ふいごBだと思います。
一方で酸素ふいごAですが、マグマサンクタムにはそんなものは無かったような…。
もしかしたら見えないところに設置されている(という設定)のかもしれません。
気になるのは、このふいごのタスクだけシフトが分かれていて、二人が交代で作業をしている点です。
他のタスクを見ても、シフト制なのはここだけです。
もしかして過酷な肉体労働だったりするんでしょうか?
ドリルマシンは複数ある!?
ドリルマシンは一つしかないと勝手に思っていましたが、もしかしたら二つ以上あるかもしれません。
まず軽石の橋にて、「ドリルマシンの操作タスク」があります。
一方で、地上にて「ドリルマシンのモーターの方向調整」というタスクもあります。
地上のドリルマシンはこれですよね。
ドリルマシンを使うタスクが同時に二つあるということは、ドリルマシンが少なくとも二つあるんですね。
まあ急いでドリルマシンを地底から地上へ運んでいる説も否定はできませんが、このタスク表はデイリータスクなので、同じ日に別々の場所で作業しているはずです。
まあ、地底はかなり広いので、作業効率とか考えたら複数あるのがむしろ自然な気がします。
地底にある方のドリルマシンはどんな姿なのか気になりますね。
テラベーターの操作作業
テラベーターには4つもタスクがあります!
テラベーターの操作には少なくとも4人は必要ということですね。
「差動滑車装置」はおそらくこれのことです。マグマサンクタムにテラーベーターの説明ボードがありました。
また他に注目すべきは
- 蒸気調速機の操作
- 「地熱蒸気を抽出するための拡散装置」の操作
という二つのタスク。
実はテラベーターが地熱から吹き出す蒸気を利用した蒸気機関であることはマグマサンクタムのボードで語られています。
地熱蒸気を抽出して、それをテラベーターのエンジン全体に拡散させ、超速機によって蒸気の流れをコントロールしているんですね。
水晶の洞窟のサンプル
水晶の洞窟には「水晶のサンプル採取」というタスクがありますね。
そのサンプルはマグマサンクタムで見ることができます。
キノコの小洞窟の標本採取
巨大キノコの森の手前にある洞窟がキノコの小洞窟です。
「標本採取」としか書かれていませんが、キノコの標本とか原生生物の標本とか、色々考えられますね。
キノコの森
キノコの森はさすがにタスクが盛りだくさんですね!
「キノコの標本採取」と「キノコの解剖」については、マグマサンクタムでその様子を見ることができます。ネモ船長は結構このキノコに興味を示しているようで、研究ノートも豊富ですね。
あとは「鋼版画の作成」というタスクがあります。
鋼版画とは、銅などの金属板に絵や写真を刻み記録する技法です。
キノコや原生生物のスケッチなどを記録しているのでしょうか?
ネモ船長の研究室には紙のスケッチもあるので、紙と鋼版画をどう使い分けているのか気になります。
火の湖
火の湖とは、湖から炎が吹き出す不思議な洞窟で、ネモ船長はこの現象の仕組みを解き明かそうとしています。
火の湖では、「サンプルの採取」と「湖から吹き出す炎の大きさ計測」の二つのタスクを一人のクルーがこなしているようです。忙しいですね。
サンプルとは何のことなのか気になりますよね。
もしかしたら湖の水に秘密があって、そのサンプルを取っているのかもしれませんし、可燃性のガスが吹き出していてそれを採取するのかもしれません。
大聖堂のタスク
大聖堂には以下のタスクがあります。
- 物質構造を調べるためのサンプル採取
- 高さ測定
- 鋼版画作成
大聖堂の絵画には「天井の高さは200mを超えている」という記述があり、この測定によって判明したのでしょう。
でもこれは「デイリータスク表」なんですが、毎日測る必要あるのかな…。洞窟の高さなんてそんな頻繁に変わらないと思うのですが。
また、サンプル採取しているということですが、その物質は何なのでしょうね?
大聖堂の特徴として「高くて美しい洞窟」なので、どんな物質を採取するのか気になります。
あとは、ここでも鋼板画の作成タスクがありますね!
キノコの森でも同じタスクがありました。
大聖堂の全体像でもスケッチするのでしょうか?
ささやきの回廊
「ささやきの回廊」について記述された資料はセンターオブジアースにはありませんが、名前から考えるに、音の反響効果が高すぎてささやきのような小さな音でも遠くまで聞こえる洞窟だと思われます。
タスク表を見てみると、この洞窟にて「ささやき効果を研究するために標本を採取する」というタスクがありますね。
詳細は分かりませんが、どうやらこの洞窟にある何らかの物質が、この反響効果を生み出しているとネモ船長は考えており、クルーにその採取をさせているのですね。
黒曜石の滝
地底洞窟の一つ「黒曜石の滝」では、黒曜石のサンプルを採取するタスクがありますね。
黒曜石の物質構造を調べる目的があるみたいです。地底とはいえ黒曜石は同じような気もしますが、何か特別な性質があるのでしょうか。
軽石の橋のサンプル採取
「軽石の橋」では、軽石のサンプル採取というタスクがあるみたいです。
この橋を形成している軽石の性質を調査するためですね。もしかしたら特殊な性質があるのかもしれません。
コメント
いつも興味深い記事、ありがとうございます!
テラベーターのタスクが4人必要というのはボードに記載されている「本来は5人クルーが必要なテラベーターの操作をたった1人のクルーで行える」という記述とは矛盾しないんですかね??
安全面を考慮してなんでしょうか、、、
コメントありがとうございます!
実は僕も同じことを疑問に思って、この記事を書いたときにテラベーターの説明ボードを見直してみたんです。
MANYAさんが指摘している記述「ガスメーター・ゲージ・レバーを一か所に集めることで、本来はクルー5人が必要なテラベーターの操作を、たった1人のクルーで行うことができる。」は、こちらの画像の部分に書かれているのですが、ここはエンジンに関しての説明欄です。
おそらく「テラベーター全ての操作が一人で済む」ではなく、「テレベーターのエンジン部分の操作が一人で済む」が正しいと思われます。
なるほど!腑に落ちました!!
となると実際のエンジン部分の管轄は分担を見る限り、それぞれが少しずつエンジン部分に関わる役割を担っているように見えますね。
たしかに、エンジンっぽい部分の操作が
・蒸気調速機の操作
・「地熱蒸気を抽出するための拡散装置」の操作
のふたつで、結局2人以上はエンジン操作に関わっているように見えますよね。
どっちかがエンジンのメイン担当なんでしょうかね…